iPhoneにもセキュリティソフトは必要?
2021/09/20
iPhoneはセキュリティが高いからセキュリティソフトはいらないのか?
お客様から
「iPhoneにもセキュリティソフトは要りますよね?」
「よくネットでウイルス感染した記事を見るので自分も怖いです」
「自分のiPhoneにセキュリティソフトを入れたので安心です」
というお声をたまに聞きます。
大部分の方はそこまでセキュリティに関心がない事が多いので頻繁に聞くわけではないんですが、こういった心配をされている方に限って必要以上に神経質になっていらっしゃるように感じます。
では本当にiPhoneにもセキュリティソフトを導入したほうがいいのか否か、ご説明しましょう。
【そもそもウイルスって?】
では心配の的になっている肝心のウイルスっていうのは何なんでしょう?
それは分かりやすく言うと「システム(OS)に悪い影響を与えて勝手に動かす」ものです。
このウイルスというのは「マルウェア」の1種で、悪意のある(malicious)ソフトウェア(software)を合わせた造語でマルウェア(malware)といいます。
何のために作られるのかというと、ほとんどがお金を儲けたいからです。
制作者の意図によっては、個人情報を盗み出して売ることが目的だったり、対象を怖がらせて解決の手段にお金を請求したりなどいろいろあります。
ともあれほぼ全部が悪意を持って開発されているのに変わりはありませんね。
【iPhoneってどこまでセキュリティが高いの?】
iPhoneで使用されているOSは「iOS」といって、AndoroidやWindowsと違いAppleが自社で開発しています。
そのためプログラム情報は当然非公開となっており、普通はそもそもウイルスの開発ができません。
もしできるとすれば大規模な設備のあるような凄腕ハッカーなどに絞られますので、ウイルス自体の種類はごく少数です。
そしてもしウイルス開発に成功したとしても、iPhone内部にウイルスを仕込むにはアプリ形式じゃないと取り込めません。
で、そのアプリを入手するには公式のAppStoreからしかダウンロードできず、そのAppStoreにアプリを登録するにはとても厳重なAppleによる審査に合格しなければいけません。AppStoreには安全なアプリしか無いのです。
更に追い打ちをかけるなら、Appleは頻繁にそういう脅威に対応したOSアップグレードを提供していますので、その仕様が変わるたびに使い物にならなくなるウイルスを作るのはさぞ骨が折れるでしょう。
なのでここまでの事をやってまでウイルスを開発しようとするのは至難の業ですし、採算が全く合わないウイルス開発をまずほとんどやらないと考えるのが普通でしょう。
つまりウイルスがご自分のiPhoneに入り込むことはあまりにも確率が低いという事です。
それでも…それでも万が一アプリに悪いウイルスが仕込まれていたとしても、iPhoneのシステム構造上他の無事なアプリやOSに勝手に変更を加えたり動かしたりという介入ができません。
大変な苦労をしてせっかくiPhoneの中に侵入できたのに、そのウイルスはせいぜいアプリの中でしか活動できず、勝手にシステムの設定を変更するといった悪さはできないのです。
【つまり無意味】
さて、もうお気づきかもしれませんがここまでの事をまとめると、
・iOSは情報非公開
・もし開発できてもAppStoreに登録できない
・しかもiOSは頻繁にセキュリティを上げている
・万が一侵入できてもアプリ内でしか活動できない
つまりセキュリティアプリ自体がそもそも無意味なもので、せっかくiPhone全体を監視したいのに残念ながらシステムまで介入できず、せいぜい自分のアプリ内の監視しかできないのです。
そして逆にセキュリティアプリのせいでiPhoneの動きが重くなったりバッテリーの減りも妙に早くなって、一言で言えば全く要らないといってもいいくらいです笑
【さいごに】
と、かなり辛辣な事を書いてしまいましたが、この記事をよく見たあとは、皆さんが不安になったり買う必要のないアプリに出費したりしないで済むようになれば嬉しく思います。
そして、それでも不安な方はこう考えてみるとどうでしょう?
「自分の個人情報は、政治家や芸能人みたいに盗むことに価値があるものだろうか?」
「こんな一般人の情報を盗むためにハッカーは大金を使うだろうか?」
なんかそう考えると少し楽になりません?
世の中には不安を煽るだけ煽って、最後にモノを買わせようとする手法が溢れています。
正しい知識を持ってそれらを見抜いていけるように引き続き力をお貸しするので頑張って勉強しましょうね!