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今さら聞けない「格安SIM」と「格安スマホ」の違い

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今さら聞けない「格安SIM」と「格安スマホ」の違い

今さら聞けない「格安SIM」と「格安スマホ」の違い

2021/02/05

2020年12月から総務省によって携帯料金値下げの圧力が一層強くなったことによりこの短期間で各通信キャリアが次々とユーザーにとって嬉しい値下げ料金プランを発表していますね。

そうやって大手キャリアが格安のプランを発表する一方で、以前から格安が売りだった格安SIM会社はとても苦戦を強いられています。
大手に対抗するために格安の上を行く”激安SIM”ぐらいのプランを発表してきた会社もありますが、多くの格安SIM会社は大変だと思います。

こういう大きな動きがある中では当然ながら多くの方が料金プラン見直しへの関心が高まっていますが、お客様と話していても「格安SIM」と「格安スマホ」を混同して理解していらっしゃる方や、そもそも何の事かわからないという傾向が高い多いように思いました。

なのでまずはこの「格安SIM」と「格安スマホ」という言葉の意味や成り立ちだけでもさらっと理解し、これから先の料金プラン見直し時に混乱しないよう知識をつけておきましょう!

今回もなるべく分かりやすくかみ砕いてお伝えできればと思います。

…つまりここから先は既に理解している方には退屈な内容となりますので上級者様はご容赦くださいね。

格安SIMって何?

さて現在、国内では「docomo」「Softbank」「au」「楽天」の4社の大手通信キャリアがあります。
(大手子会社のUQmobile・Y!mobileは今回省きます。)

そしてその4キャリアの他に、自らは基地局を持っていないけど大手キャリアの基地局を借りて事業を行うMVNO(仮想移動体通信事業者)と呼ばれる事業者が存在します。それらの事業者のことを通称「格安SIM会社」と言います

格安SIM会社のメリットはなんと言ってもその名の通り通信料が安いこと。
うまくプランを選べば、大手キャリアから格安SIM会社に変えたとたん年間で4~5万単位の節約になることも多いのです。
ましてや家族で一斉に格安SIM会社に乗り換えれば、10~20万の節約になるケースもあります。
(ただしこれは昨年までの話で、大手が格安市場に乗り出した以上、プラン選びはとても慎重に検討しないといけませんが…)

しかし格安SIM会社への乗り換えにはメリットばかりではないのがポイントで、必ずデメリットも存在します。

それは大手キャリアと比べて速度が遅くなったり電波状況が不安定になったりする事です。
そしてほとんどの場合、店舗での契約ではなくネット上での契約になるので詳細は自分で調べなくてはいけませんし、実際に手元に届いてからの設定等も自分で行うことになります。

でも2021年3月からは大手キャリアもWEB限定のプランを発表していますし、我々も少しずつITリテラシーを高める努力が必要になるのかもですね。



さて、ここまでの説明で「格安」の意味はすぐ理解できたと思いますが、じゃあ「SIM」って何なんだ?という方も多いと思います。
実際、弊社にも毎月多くの相談が寄せられますが、その多くは格安SIMに関する質問や問い合わせなので、その関心の高さが伺えます。

端的にいうとSIMというのは「SIMカード」のことを指します。

SIMカードとはスマホに必ず必要となるICチップのことで、このカードには各基地局の電波を掴むために必要な情報が書き込まれているのです。
docomoのSIMカードならdocomoの基地局を。
SoftbankのSIMカードならSoftbankの基地局の電波を掴むようにできています。

なので逆に言うと、これがないと電話もデータ通信も一切できないと言うことになります。(WiFi環境下は別とする)
つまりスマホにこのSIMカードを挿す事ではじめて電波を掴んで電話もデータ通信も可能になるという事です。

ここまでのおさらいすると「格安SIM」の”格安”は通信料が大手キャリアに比べて安い事、”SIM”は電波を掴むために必要なICチップ、つまりSIMカードの事と言うことになります。

格安スマホって何?

ではもう一つの「格安スマホ」という言い方にはどう言う意味があるのでしょうか?
「格安SIM」とは何が違うのでしょうか?

実はスマホが全盛になる前、格安SIM会社はSIMカードをデータ通信のみのプランとして提供し、モバイルルーター等で使用されていました。PCを外出先でも格安でデータ通信ができるという事で法人需要が非常に高かったのです。

しかし今は一人一台スマホを持つ時代になり、モバイルルーターによるデータ通信だけでは満足されず、音声通話も可能な格安SIMが提供され始めてきました。

そうなると格安SIM会社は、今までは法人やヘビーユーザーだけ対象だったのが一般のスマホユーザーもターゲットになった事で広く宣伝をし、格安SIMという言葉がほとんどの人の耳に入る単語になっていきました。

しかし中にはITにそれほど詳しくない方も当然含まれているので、格安SIMという単語の意味がよくわからず「SIMって何?」と思っている方も多く含まれる事になってしまいました。
ましてそんな方がもし格安SIMを契約しようとしてもどうやって設定したらいいのか、そもそも手続きはどうしたらいいのか等、分からない事だらけになってしまいます。

ですから各事業者もなんとか一般にちゃんと理解してもらおうと自社サイト内や広告などで広くアピールをしていますが、それでもやはり完全に理解してもらうのは至難の業だったのです。

そこで格安SIM会社が考えたのが、スマホと格安SIMをセットで販売する事だったのです。
これならユーザーが回線選びから設定まで何もしなくても、SIMカードが入ったスマホをすぐに使い始められるのでとても分かりやすく市場に受け入れられ、その後は急速に一般ユーザーにも広がっていきました。

ただ、格安SIM会社が提供するスマホには特徴があって、国産のものより海外の比較的安価な端末をメインに扱っていました。
なぜなら最新機種や人気機種というのは大手キャリアしか取り扱いができず、仕方なく型落ち機種や国外の安い機種を扱うという方法を取らざるを得なかったからです。

しかし実際には中国製スマホの中にも安くて性能が良いコスパの高い製品が多くあり、それが逆に多くのユーザーに受け入れられるようになりました。

そのため格安SIM会社が提供するスマホは大手キャリアより安いスマホ、いわゆる「格安スマホ」という呼び方をするようになったのです。
そしてそれを格安SIMとセットで販売する。
つまり格安スマホとは、「格安SIM会社がSIMカードと安価なスマホをセットで販売」するスタイルの事だったんですね。

その後、この格安スマホという表現は今まであまり詳しくなかった層にとってはすごく分かりやすく受け入れられやすい表現となりました。
そのため本来の「SIMカードは単体で契約できる」ということがすっかり忘れられて、格安SIMはスマホ本体と一緒に買わなければいけない物という誤解が発生しているんだと思います。

近年総務省が「端末分離」として指導を続けているのもまさにここですね。
スマホ本体とSIM単体の利用契約を分けて考え、ユーザーの不利益にならないようにする事を推し進めているんです。

まぁそれが本来の姿ではあるのですが、我が国はガラケーの頃から端末とセットで契約する事を当たり前みたいな販売の仕方をしていましたから、今更「端末分離」と言われても受け入れ難く感じるのも仕方ありませんね。

まとめ

ではもう一度おさらいです。

「格安SIM」とは、大手キャリアより通信料が安く設定された、格安SIM会社(MVNO)が提供するSIMカードというICチップそのものの名称。

「格安スマホ」とは本来その格安SIM会社が提供する安いスマホ本体のことでしたが、今ではSIMカードと安価なスマホをセットで販売するスタイルの事を指しています。

上記の事が理解できていれば、「格安SIM」と「格安スマホ」は全然別の意味だとわかるようになりますね!

それを踏まえると、
「格安SIM会社に乗り換えたいけど、わざわざそこでスマホを買い換えなくてはいけないのは嫌だな」
という誤解も生まれなくなるはずです。

これであなたも正しい理解でお得なIT生活を送る事ができます!

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とは言ってもやはりいきなりITに詳しくなるのはなかなかの苦労が伴います。

そんな方のために少しでもお役に立とうと思い、当方では「ケータイの窓口」として格安SIMの相談やアドバイスなどの窓口を設けています。

お話を聞いていくと、格安SIMにすぐ変えた方がいい方とそもそも変えなくていい方の2通りに分かれますので、そういったことも含めてご相談に乗っています。

少しでも悩んだらぜひご相談にお越しください!


長くなりましたが今回はここまで。
それではまた!

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